妹尾堅一郎『技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか』は大変興味深い本でした。技術系の企業に勤める方は読んでみると面白いと思います。
イノベーションということが昨今よく言われるけれども、著者の考えでは巷間言われるイノベーションはイノベーションというよりもインベンション(発明)だと指摘しています。イノベーションとは、インベンション(発明)×ディフュージョン(普及)だというのが著者の主張です。単に発明だけでなく、技術を核にして他者をうまく巻き込んで普及させ、普及するほど自分のところにお金が落ちてくる仕組みを構築することが必要だということです。
日本メーカーの現在の問題点として、技術開発の段階で先行しても、普及段階に入って市場規模が世界的に拡大していくと必ず負けて外国メーカーの後塵を拝する格好になってしまうということを挙げています。DRAM、液晶パネル、DVDプレーヤーなど、たくさんの実例があります(例外はデジカメだそうです)。
なぜそうなってしまうのかというと、他者を巻き込んだイノベーションモデルについていけていないことが問題だとします。特許をたくさん持っていてもビジネスモデルができていないと競争に勝てないのです。競争のモデルが今や変わってしまっていることを認識しないといけないとのことです。
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