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2008年の北京オリンピックの開催の前、中国政府によるチベットの人権問題に関して、IOCの会長が、中国は建国60年の若い国なのだから大目に見てやることも必要だ、という主旨のことを言っていたのを覚えています。そんなので大目に見ていいのかというツッコミは当然ありますが、ここでは「60年の若い国」というところに注目してみます。

中華人民共和国の建国は1949年ですから、この認識は合っています。何の間違いもありません。

ですがそれなら、俗にいう「中国四千年」というのは何なのでしょう。60年と4000年ではあまりにも違いすぎます。中国の歴史は60年なのでしょうか、4000年なのでしょうか、それともまた別なのでしょうか。

これを考えるには、「中国」という言葉をひとまず忘れるのが良いと私は思います。

歴史上、「中国」という国家があったことは一度もありません。これは厳然たる事実です。このことは、天皇を戴く日本という国家が、短く見積っても1300年以上続いているのとは対照的です。

現在あるのは中華人民共和国という国家です。前述の通り1949年に成立した、約60年の歴史を持つ国です。

「中国」という言葉は、中華人民共和国あるいは中華民国の略だと思っている人もいると思いますが、成り立ちからいうとそうではないようです。

チャイナの意味で「中国」という言葉が漢民族の間で使われるようになったのは、19世紀末か20世紀始めの頃のようです。100年かそこら前に発生した、割と新しい言葉であり、概念なのです。古い漢文に「中国」という字の並びが現れるとときは、それはチャイナの意味ではなく、国の真ん中のことを指しました。

漢民族の住む土地のことをヨーロッパ人はチーナとかヒーナとか呼び、日本人は支那と呼んでいることに、漢民族は19世紀に気付きました。そして、漢とか宋とかの国の変遷にかかわりなく通時的に漢民族の土地を指す言葉を、当の漢民族が持っていないことに気付きました。そこで、「中国」という言葉をそうした意味に使うことにしたのです。(こうして生まれた「中国」という概念の地理的な範囲はどこからどこまでなのか、というのがまた大問題なのですが、それはまたいつか)

ですから、チャイナの意味での「中国」という言葉が生まれてからの歴史は、約100年ということになります。

もっとも、「中国」という言葉が生まれた背景には、漢民族の通時的な民族意識があった筈です。過去に遡って「中国」という言葉を適用するならば、それは「漢民族の土地」とほぼ同義になるでしょう。漢民族の土地には、紀元前221年に秦の始皇帝が最初の統一帝国をうちたてて以来、さまざまな皇帝が君臨してきました。「皇帝の君臨する土地」という見方をするならば、中国の歴史は紀元前221年に始まることになります。

さらに遡って、単に漢民族が住んできた土地のことをいうならば、それは3000年とも4000年ともいえるでしょう。(もっとも、民族という言葉は取り扱い注意なので、今日でいう漢民族が4000年前からあったと断言していいのかは、判断がためらわれます)

あるいは、漢民族の国という観点で見るなら、モンゴル帝国に支配されていた13世紀から14世紀と、満洲人の清に支配されていた17世紀から20世紀始めまでは、中国がなかったというふうにも言えるでしょう。

いろいろ書きましたが、簡単にまとめると、「中国」という言葉の指すところは定義次第で何とでも言えるので、どの意味で言っているのか注意が必要ということです。

チャドの難民

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NPO法人・国連UNHCR協会のWebサイトに、チャドの難民支援をしているUNHCRの方のインタビュー記事が出ていました。

チャドでは、中央アフリカからの難民が7万人もいて国際的な支援を必要としていますが、武装集団による強盗など治安の悪さもあって大変らしいです。

インタビュー記事によると、治安の悪化のために職員が犠牲になったりもしているそうで、命の危険ととなりあわせの仕事をされているのだなと思います。

日本で「〜難民」という造語は、単に「行き場を失った人」という程度の意味で比喩的に使われることが多いですが、世界には、比喩でない本当の難民、政治的対立や紛争や迫害のために他国に逃れざるを得ない人たちが、山ほどいるのだということを忘れるべきでないと思いました。

ハイチの大地震が発生したのが今年1月。半年経ちますが、元々豊かでない国のため、復興は大変そうです。

災害時の緊急医療援助などの活動を国際的に行っているNPOのAMDAの報告によると、ハイチでは被災して手足を切断せざるを得なかった人が多くいるため、そういう人たちに義肢を提供するプロジェクトを行っているそうです。

ハイチには大家族が多いので、一家の大黒柱が脚を失って歩けなくなると、家族みなが困窮することになる。そういう人に義肢を提供することで、一家10人とかを支援することになる、ということのようです。手足を失った人の数は4000人とも5000人ともいわれているそうです。

テレビではハイチ地震の報道を見かけなくなりましたが、情報に注意を払って、こうした支援プロジェクトを応援することが必要なのだと思いました。

参考:

ギブワン経由で、日本地雷処理を支援する会というNGOがあるのを知りました。カンボジアなど海外で地雷や不発弾の処理を行なっている団体です。

Webサイトに載っている報告や写真を見ると、地域によっては、地雷や不発弾が人々の生活の実に身近なところにあるのだということが生々しく分かります。

誰しも一度くらいは聞いたことがあると思いますが、今なおこういう現実が続いてるということを知るのは大変大事だと思います。

このNGOは自衛隊OBが中心となって専門技能を活かして活動されているのだそうです。自衛隊経験者が海外でこうした活動をすることが誤解を招くと考えられて活動を控えていた時期もあったそうですが、ともあれ専門知識を駆使して世界の問題の解決に貢献していることは素晴らしいと思います。